2003年6月3日—アップルは本日、3rd Generation Partner Project(3GPP)標準を業界で初めてサポートし、リッチなマルチメディアコンテンツを制作し、ワイヤレスネットワーク上で配信、再生するための基礎となるメインストリームのソリューション、「QuickTime®(クイックタイム)6.3」を発表しました。QuickTime 6.3は、配付開始後わずか10ヶ月の間に1億件を超えるダウンロード数を記録したQuickTime 6における成功をもとに開発され、携帯電話やPDAを含む新世代のワイヤレス通信機器上における高品質のビデオ、オーディオそしてテキストの共有を可能にします。QuickTime 6.3は、Advanced Audio Coding (AAC) やAdaptive Multi-Rate (AMR) オーディオ、MPEG-4およびH.263ビデオ、3G Text(TX3G)、およびネイティブ.3gpファイルフォーマットの対応などを含み、3GPP標準を広範囲にわたってサポートします。
「MPEG-4や3GPPといったオープンスタンダードをサポートしたことにより、QuickTimeは、ワイヤレスの世界においてもコンテンツの制作および配信に最も適したテクノロジーとなりました。QuickTime 6.3は、3GPPコンテンツの制作および再生を行なうための初めてのソフトウェアであり、業界をリードするアップルのオープンスタンダードのサポートを、これまでのデスクトップからモバイル市場にまで広げるものです。」と、アップルのワールドワイドプロダクトマーケティング担当上級副社長、フィリップ・シラーは述べています。
「NTTドコモの「FOMA」は、標準ベースの3Gサービスで、既に動画クリッピングサービスの「iモーション」や「iモーションメール」という動画メールのサービスを提供しています。このたび、QuickTime 6.3がコンテンツ制作と再生に標準ベースの3GPPを採用したことにより、NTTドコモの利用者が自分の携帯電話で撮ったムービーをMacやPC上で友人や家族と一緒に楽しめるようになり大変嬉しく思っています。」と、株式会社NTTドコモ iモード事業本部 iモード企画部長、夏野剛氏は述べています。
「3GPPのコーデックとフォーマットをサポートするQuickTime 6.3が発表されたことを歓迎します。Nokiaは、広範にわたるデバイス、ネットワーク、サービス、そしてアプリケーション間の相互運用性を、オープンスタンダードによって確保するエコシステムの構築に取り組んでいます。QuickTimeにおいて3GPPがサポートされたことにより、デスクトップと携帯電話の利用者の両方にとって、これまでなかったすばらしい機会が作り出されるものと確信しています。」と、Nokiaのマルチメディアテクノロジー担当上級技術部長、Janne Juhola氏は述べています。
3GPPをサポートするQuickTime 6.3は、マルチメディアの利用を新世代のワイヤレスデバイスにまで広げ、高品質のビデオ、オーディオおよびテキストをエンド・トゥ・エンドの標準ベースコンテンツ配信ソリューションにおいて利用することを可能にします。高性能のMPEG-4ビデオコーデックと長年にわたって改良が重ねられてきたH.263ビデオコーデックはともに、低いデータレートで優れた映像を提供します。また、新しいAACオーディオコーデックは、幅広いデータレートで極めて高い品質の音楽が配信でき、AMRは特に人の声に特化したナローバンドのオーディオエンコーディングを提供します。さらに、QuickTime 6.3は3G Textをサポートし、時間軸に沿ったタイトルやキャプションをオーディオやビデオトラックと正確に同期させることができます。
QuickTime 6.3にはこのほかにも、ストリーミングの信頼性をさらに高めた自動ストリーミングトランスポート検出、さらに向上したDVオーディオとビデオの同期化、そしてアップルの「Keynote™(キーノート)」、「iMovie™(アイムービー)」、「iDVD™(アイディーヴィーディー)」といったアプリケーションのサポート強化などの特長を備えています。QuickTime 6.3はMac®およびWindowsのユーザを対象に
https://102.p.syniva.es/jp/quicktime/download/から無償でダウンロード提供されます。
QuickTimeは、高品質のオーディオおよびビデオを開発、制作し、IP、無線およびブロードバンドネットワーク上で配信するための、業界をリードする、標準技術をベースとしたアップルのソフトウェアです。世界中のコンテンツクリエイターが選ぶプラットフォームであるQuickTimeは、数多くのユニークなソフトウェアタイトルやエンハンスト音楽CDを通じて素晴らしいメディアエクスペリエンスを提供しています。QuickTimeは、国際標準化機構(ISO)によりMPEG-4のベースファイルフォーマットとして選ばれ、3GPP標準の中心となっています。
※「FOMA/フォーマ」「iモード」「iモーション/アイモーション」「iモーションメール/アイモーションメール」はNTTドコモの商標または登録商標です。