2003年2月10日−アップルは本日、2.5TB(テラバイト)の膨大なストレージ容量と、最大毎秒400MBという優れた性能を備え、ギガバイトあたり約4ドルと価格を業界で最も低い水準に抑えた、初の3Uラックのストレージシステム、「Xserve™ RAID(エックスサーブレイド)」を発表しました。
Xserve RAIDは、そのユニークなアーキテクチャにより、大記憶容量と驚くべき性能を実現しています。独立した14基のATA/100ドライブチャネルが、最大2.5TBのストレージ容量を提供します。また、最大1GBのコントローラキャッシュメモリを持つ独立したデュアルRAIDコントローラにより、完全な冗長化ストレージを提供します。2Gb(ギガビット)のデュアルファイバチャネルホストインターフェイスは、これまでにない性能を発揮します。各180GBのApple Drive Moduleはそれぞれ専用ドライブチャネルを使用し、最大毎秒400MBで業界標準のファイバチャネルホスト接続を行います。Xserve RAIDは、ドライブを追加することにより容量を増やし、性能を高めることができるばかりか、Xserve RAIDシステムそのものを増やすことによりほぼ無限に拡張することが可能です。また、Xserve RAIDは、比較的低コストのリアルタイムHD 1080iビデオ編集をサポートするRAIDレベル5スループットを業界で初めて提供します。
「Xserve RAIDは、最大2.5TBの高性能冗長化ストレージを、Dell、HP、Sun、EMCなどのストレージ製品のコストと比較して何分の一という価格、ギガバイトあたり約4ドルにて提供する画期的な製品です。Xserve RAIDは、冗長化ストレージのための独立したデュアルRAIDコントローラ、超高性能を実現するデュアル2Gbファイバチャネルインターフェイス、そしてさらに安心感を高める二重電源を備え、774,800円からの価格で提供されます。」と、アップルのワールドワイドプロダクトマーケティング担当上級副社長、フィリップ・シラーは述べています。
RiskWise社のCIO(最高情報責任者)、Jon Moog(ジョン・ムーグ)氏は、「これほどの性能と密度、価値を、3Uストレージシステムにおいて提供することができるメーカーは他にありません。しかも、Xserve RAIDは、アップルのトレードマークともいえる使いやすさとセットアップの容易さを備えています。Xserve RAIDの仕様を見て、現在我々が持っている120台のXserveサーバに完全にマッチすると思い、嬉しくなりました。そして価格を見てすぐに注文しました。」と述べています。RiskWise社は、インターネット関連会社や銀行をはじめとするその他金融会社を対象としたミッションクリティカルな業務のための、信頼性が高く、高容量のリアルタイムリスクマネジメントサービスを提供する大手企業です。
Xserve RAIDのユニークな利便性と冗長化機能は、アクセスしやすいエンクロージャ、モジュラーコンポーネントデザイン、そしてローカルモニタリングのための連続した視認性の高い表示とともに提供されます。ホットスワップ対応の冗長化電源および冷却モジュールは、サービスを中断することなくほんの数秒で交換することができるほか、一つのドライブに問題が発生した場合もスペアドライブにデータが自動的に再構築されるため、データへのアクセスに影響をおよぼしません。フロントパネルとリアパネルにあるインジケータにより、すべてのコンポーネントの状態が一目で分かり、問題が発生するとアラーム音で周囲に知らせます。
アップルの伝統的な使いやすさを備えた、付属のJavaベースのRAID Adminソフトウェアは、システムに関する詳細な情報を提供し、問題が発生した場合には自動的に電子メールにより通知します。RAID Adminは、TCP/IPでつながったインターネット上のどこからでも、暗号化され安全なパスワードを使用して、複数のXserve RAIDシステムを設定、管理および監視するための直観的なインターフェイスを提供します。RAID Adminはさらに、アップルの新しいRendezvous™(ランデブー)ネットワーク技術を使用し、どのIPネットワーク上のXserve RAIDシステムも自動的に検索し、接続することができます。
Xserveは、64,800円という業界初の画期的な価格で別売されるデュアルチャネルの2Gb Apple Fibre Channel PCIカードを使用して、Xserve RAIDに接続することができます。この業界標準の高速ストレージインターフェイスは、最大毎秒400MBの専用帯域幅を提供します。アップルのPCIカードは、2.9メートルの高速メタルケーブル2本が付属し、SFP(Small Form-factor Pluggable)を装備したメタルケーブルや光ファイバケーブルを利用するための光トランシーバーに対応しています。
アップルではより安心してXserve RAIDをお使いいただくために、オプションとして、いくつかの有償サポートプログラムを提供しています。原則週7日、24時間の電話およびemailによるテクニカルサポートを提供するAppleCare Premium Service and Support Plan、お客様による部品交換を可能にするAppleCare Service Parts Kit for Xserve RAIDなど、世界水準のサービスおよびサポートを提供します。
価格と販売について
Xserve RAIDは、2003年3月下旬よりアップルのオンラインストア、Apple Store(アップルストア、
http://store.apple.com/jp)および
アップル製品取り扱い販売店を通じて販売されます。Xserve RAIDは以下の3種類の標準システム構成にて提供されます。本リリース中の価格はすべてApple Storeプライスで、いずれも税別です。
また、お客様のニーズに合わせて完全にカスタマイズすることも可能です。BTO(Built-to-Order)オプションとして、追加のApple Drive Modules、キャッシュメモリそしてキャッシュバックアップバッテリーモジュールがあります。
Xserve RAID:774,800円
- デュアル独立RAIDコントローラ。コントローラあたり128MBのキャッシュを備え、最大512MBのキャッシュをサポート。
- チャネルあたり毎秒200MBのスループットのデュアル2Gbファイバチャネルポート。
- 4基の180GB ATA/100 Apple Drive Module。
- 合計720GBのストレージ(RAID 0の場合)。
- 各8MBドライブキャッシュ。
Xserve RAID:969,200円
- デュアル独立RAIDコントローラ。コントローラあたり128MBのキャッシュを備え、最大512MBのキャッシュをサポート。
- チャネルあたり毎秒200MBのスループットをもつデュアル2Gbファイバチャネルポート。
- 7基の180GB ATA/100 Apple Drive Module。
- 合計1260GBのストレージ(RAID 0の場合)。
- 各8MBオンドライブキャッシュ。
Xserve RAID:1,422,800円
- デュアル独立RAIDコントローラ。コントローラ当り128MBのキャッシュ。コントローラ当り最大512MBのキャッシュをサポート。
- チャネル当り200MB/sのスループットを持つデュアル2GBファイバチャネルポート。
- 14基の180GB ATA/100 Apple Drive Module。
- 合計2520GBのストレージ(RAID 0の場合)。
- 各8MBオンドライブキャッシュ。