2002年6月4日、カリフォルニア州クパティーノ—アップルは本日、「QuickTime® 6(クイックタイムシックス)」パブリックプレビューバージョンの無償ダウンロードを、アップルのWebサイト(
102.p.syniva.es)において、Macintosh®およびWindowsユーザに向け開始したことを発表しました。QuickTime 6は初めての業界主流のMPEG-4ソリューションで、MPEG-4に準拠したあらゆるプレーヤーを対象としたメディアストリーミングを実現します。またアップルは、QuickTimeコンテンツのMPEG-4フォーマットによる取り込み、エンコードそしてWebにおけるライブストリーミング配信のための「QuickTime Broadcaster(クイックタイムブロードキャスター)」のパブリックプレビューバージョンも発表しました。
デジタルビデオの次世代の国際標準であるMPEG-4は、一般のDVDプレーヤーおよびDVDディスクに採用されていてデジタルビデオにおいて最も標準とされるMPEG-2を創出した団体により開発されたものです。MPEG-4規格に対しこれまで支持を表明した企業は数百社にのぼり、その中には、アップル、シスコ、エリクソン、インテル、松下、三菱、モトローラ、パナソニック、フィリップス、リアルネットワークス、サムソン、サンも含まれています。
「QuickTime 6は、MPEG-4コンテンツの作成、配信および視聴のための世界初のトータルメディアソリューションを提供します。MPEG-4は、ワイヤレス通信、コンピュータおよびエンターテインメント分野の世界中の企業によって採用されているオープンスタンダードです。その理由は、画質が非常に優れている上に、MPEG-2クオリティのビデオから低帯域でのインターネット上のストリーミング配信まで、品質と帯域幅のトレードオフをカバーできる点にあります。」と、アップルのCEO(最高経営責任者)、スティーブ・ジョブズは述べています。
QuickTime 6の新しい「インスタント−オン」ストリーミング機能はストリーム受信時のバッファリングによる待ち時間をなくし、ユーザはストリーム配信されるコンテンツのお好きな部分をすばやく簡単に探し出して再生することができます。さらに、「Mac OS X(マックオーエステン)」において、QuickTime 6は高画質な静止画像を従来よりも小さいファイル容量で記録することができる次世代のJPEG規格、JPEG 2000にも対応しています。
QuickTime 6は、MPEG-4の標準オーディオフォーマットであるAdvanced Audio Coding(AAC)にも対応しています。AACは次世代のプロフェッショナル品質のオーディオフォーマットで、MP3やWindows Media Player(WMA)よりもはるかに高品質なオーディオをより小さなファイルサイズで提供することができます。
QuickTime 6はその他に以下の特長を備えています。
- MPEG-4ビデオコンテンツをエンコード、デコードするためのISOに準拠した新しいビデオコーデック
- Internet Streaming Media Alliance(ISMA)1.0仕様に準拠
- DVC Pro(PAL)のサポート
- QuickTimeコンテンツへのアクセスがより簡単になった、新しいユーザインターフェイス
QuickTime Broadcasterはおもに以下のような特長を備えています。
- リアルタイムでプレビューをしながらライブエンコーディング
- リアルタイムでヒンティングし、コンピュータのハードディスクに記録が可能。記録されたヒントムービーは、オンデマンドストリーミングコンテンツとして、素早くポスティングが可能。
- QuickTimeの持つ各種コーデック、MPEG-4ビデオ、AACオーディオをサポート
- AppleScriptに対応
- カスタム設定機能
- QuickTime BroadcasterとQuickTime Streaming Server間のTCPによる信頼性の高い通信をサポート
- QuickTime BroadcasterとQuickTime Streaming Server間の接続の自動コンフィギュレーション機能