2002年4月5日—カリフォルニア州クパティーノ−アップルは本日、「Final Cut Pro® 3(ファイナルカットプロスリー)」に24フレーム/秒(fps)のフィルム編集機能を追加する新しいソフトウェアパッケージ「Cinema Tools for Final Cut Pro™(シネマツールズフォーファイナルカットプロ)」を発表しました。Cinema Tools for Final Cut Proを使用すると、フィルムのカットリスト機能およびハイディフィニション(HD)ビデオ用24fps EDLの編集が可能になります。24fps EDLのサポートにより、ピナクル・システムズのCineWave HDのようなFinal Cut ProベースのHDフィニッシングシステムでのHDプロジェクトのオフライン編集が、さらに低価格で行えるようになります。
「24fps EDLとカットリストに対応するCinema Tools for Final Cut Proを導入することにより、HDビデオやフィルムの編集が今まで以上に身近なものになります。Final Cut Proが24フレーム編集をサポートしたことで、ビデオおよびフィルム業界のプロの方々は、作品の解像度にかかわらず、デジタルシネマ制作に低価格で取り組めるようになれます。」と、アップルのアプリケーションマーケティング担当シニアディレクター、デビッド・ムーディは述べています。
「Cinema Tools for Final Cut ProとCineWaveを組み合わせることで、フィルム、24P HDを問わない、ワイドスクリーンフォーマットのあらゆる映像に対応する究極のフィニッシングシステムが完成します。Cinema Tools for Final Cut Proを導入すれば、フィルムからビデオ、そしてまたフィルムへのワークフローや、HDシステムを使ったオフライン作業とオンライン作業のワークフローが効率的に行えるようになります。CineWave HDで扱えるプロジェクトの範囲も広がり、競合ソリューションの数分の一のコストで24P編集ツールが利用できるようになります。」と、ピナクル・システムズの放送・業務部門担当副社長、ローリン・ヘアー (Laurin Herr)氏は述べています。
Cinema Toolsのテクノロジーは、Miramax Filmにより配給される2本の新作映画や、アカデミー賞を受賞したスティーブン・ソダーバーグ監督による「Full Frontal」、2002 Sundance Film Festivalで話題をさらった「Blue Car」の編集においても使用されています。
Cinema Tools for Final Cut Proは、撮影から仕上げまでを35mmまたは16mmフィルムで行う映画製作において、Final Cut Proによるデジタル編集を利用してコストと時間を削減したい場合に理想的なソリューションとなります。Cinema Toolsではテレシネ変換したコンテンツを元の24fpsフレームレートに戻す際に、編集結果をフィルムの標準である24fpsのカットリストに書き出します。
24fps EDLの読み込み/書き出しをサポートするCinema Tools for Final Cut Proは、プロのビデオエディターにオンラインのHDフィニッシングを安価で提供する手段となるだけでなく、世界中のあらゆるビデオフォーマットに効率的に変換できる24P HDユニバーサルマスターの制作に必要なEDL変換機能も備えています。
システム条件について
Cinema Tools for Final Cut Proに必要なシステムは、Final Cut Pro 3.0.2(英語版)、Mac® OS X v10.1.3(英語版)、300MHz以上のPowerPC G3またはG4プロセッサを搭載したFireWire®内蔵のMacintosh®、256MBのRAM、QuickTime®、インストール用として10MBのハードディスク空容量です。
価格と販売について
Cinema Tools for Final Cut Proは、5月より、米国においてApple Store®(アップルストア、102.p.syniva.es)、アップルの直営店、およびアップルの正規販売代理店を通じて999ドルにて販売開始予定です。
※なお、この製品の動作には英語環境が必要なため、日本での発売は未定となっています。