2002年2月12日、ロサンゼルス、QuickTime Live−アップルは本日、QuickTimeのラインアップに加え、インターネットを通じてイベントのライブブロードキャストを可能にする、QuickTime® Broadcaster(クイックタイムブロードキャスター)をプレビューしました。正式発表後に無償ダウンロードできる新しいQuickTime Broadcasterは、MPEG-4を含むQuickTimeコンテンツをキャプチャおよびエンコードするもので、インターネットによるライブストリーミングを可能にします。すでに提供されているアップルのQuickTimeのラインアップ、QuickTime Pro(クイックタイムプロ)、QuickTime Streaming Server(クイックタイムストリーミングサーバ)、QuickTime Player(クイックタイムプレーヤー)と組み合わせることにより、QuickTime Broadcasterは、ライブイベントを制作するための低価格のエンド・トゥ・エンド・ソリューションを提供します。
QuickTime BroadcasterはMPEG-4のブロードキャストをサポートしますが、QuickTime 6と同様(関連リリース「アップル、MPEG-4対応QuickTime 6をプレビュー」もご覧ください)、QuickTime Broadcasterは、MPEG-4ビデオライセンス条件が改善されるのを待ちリリースされる予定です。MPEG-LA(最大のMPEG-4特許保有団体)が提案しているMPEG-4ライセンス条件によると、ライセンス使用料はアップルのようにMPEG-4コーデックを出荷する企業だけでなく、ビデオをストリーミング配信するためにMPEG-4を使用するコンテンツプロバイダーからも徴収することになっています。アップルは、QuickTimeにMPEG-4コーデックを含めるため正当なライセンス使用料を支払うことに同意していますが、MPEG-4を使うコンテンツを配信するコンテンツ所有者にもライセンス使用料の支払義務を課すことは、MPEG-4の市場における成功につながらないと考えています。
「QuickTime Broadcasterを使うと、企業や教育機関、そして個人が、非常に簡単に、しかも低価格で、高品質のライブインターネットまたはイントラネットブロードキャストを行うことができるようになります。無償で提供されているQuickTime PlayerとQuickTime Streaming Serverとを組み合わせることにより、QuickTime Broadcasterは最も費用対効果の高いインターネットブロードキャスティングソリューションとなります。」と、アップルのワールドワイドプロダクトマーケティング担当上級副社長、フィリップ・シラーは述べています。
ライブインターネットブロードキャスティングは、企業での会議、オンライン講習、基調講演、エンターテイメントその他の特別なイベントなどを、多くの視聴者に届けることが可能な費用対効果の高い方法としてますます人気が高まっています。標準規格をベースとするQuickTimeのラインアップは、特定のフォーマットによる制限を受けることなくコンテンツを制作、配付、視聴することができる理想的なソリューションです。さらに、QuickTime BroadcasterとQuickTime Streaming Serverをアップルのノート型コンピュータ、PowerBook® G4(パワーブックジーフォー)またはiBook®(アイブック)で使用すると、比類なく柔軟性の高いモバイルブロードキャストソリューションとなります。
QuickTime Broadcasterは以下のような特徴を備えています。
- リアルタイムでプレビューしながらのライブエンコーディング
- リアルタイムでコンピュータのハードディスクに記録、ヒンティングして、素早くビデオオンデマンドポスティングを行う機能
- すべてのQuickTimeコーデックのサポート
- AppleScript®に対応
- カスタム設定機能
- BroadcasterとServer間のTCPによる信頼性の高い通信に対応
- BroadcasterとServer間の接続の自動コンフィギュレーション機能
システム条件
QuickTime Broadcasterは無償でダウンロードできます。QuickTime Broadcasterを使用するためにはQuickTime 6、Mac® OS X(マックオーエステン) (v10.1以降)、Mac OS X Server、QuickTime Streaming Serverおよびそれらと互換性のあるサーバが必要です。